コンセプト検討
事業コンセプトとサービスコンセプト
コグナビ新卒事業は、他社にはない圧倒的な優位性があります。
- 大学との独占的なネットワーク
- 部門単位での採用ニーズ(人数・必要スキル)の把握
- マクロな人材不足という時代背景
しかしこれら構造的な強みが、実際の学生が体験するサービス体験にはまだ十分に反映されていないように感じます。 つまり、事業の強みとしての事業コンセプトは存在しているものの、ユーザーがコグナビを利用するメリットを適切に伝えきれていない状況にあるように思われます。
学生は何を魅力にコグナビを利用するのか
現在のサイトをみてみると、以下のような訴求になっています。
ログアウトトップ
ログイントップ
現在のユーザー向けの打ち出しに関して
就活ユーザーが就活サイトで何を選ぶのか
個人的には、コグナビ新卒は「好き」で「企業」を選ぶ、という方針だと思っています。 また一般的な就活サイトは(多くのケースで)「認知度」や「人気」で「企業」を選ぶという構造に対するアンチテーゼとして機能しています。
コグナビ新卒も一般的な新卒ナビサイトも、「企業」を選ぶということは同一であり、その選び方で大きな違いがあるという形になります。また新卒学生の多くが「どの企業に就職するのか」という企業選びの視点を持っていますし、転職時や派遣社員と比較するとより強い企業選びの考え方があります。
現在のコグナビ新卒の課題
一方で、現在のコグナビ新卒をみると、「企業を選ぶ」という視点は表現されていないようにみえます。
サイトトップ
ディスクリプション
コグナビ新卒は理工系学生向けの就職サイトです。
学びの中で習得した履修科目、実習の成績ではなく「好き」や「得意」を重要視することで、
あなたに合った仕事に応募できます。知らなかった企業に出会えるチャンスです。
コグナビ新卒の特徴とは
例えば、コグナビ新卒の「企業選び」における最も特徴的は要素は「メーカー就職に特化した日本で唯一の就職サイト」ではないでしょうか。
もう少し補足すると以下の形でしょうか。
「あなたの好きや大学や専門を歓迎している企業がわかる、メーカー就職に特化した日本で唯一の就職サイト」
構造的にいうと以下のような形です。
メーカー特化の就職サイト > 好き・専攻で企業を選べる
(なぜならば部門の細かい募集要件や人数のデータを持っているから)
この特徴を、ユーザー(就活している学生)にどのように分かりやすく伝えるのか、という方針検討も必要ではないかと考えています。またこの内容は大学のセミナー内容とも一致させる必要があります。
サービスコンセプトの考え方
革新的な技術も、そのまま伝えてもユーザーに伝わらないため、翻訳が必要なケースがあります。
例えば、数世代前のゲーム機ですが任天堂Wiiは、加速度センサーという革新を「リモコン」というメタファーで体験に落とし込みました。
AppleのiPodも、MDやCDといった音楽の保存方法を小型HDDで保存し、iTunesという音楽アプリケーションという優位性を「1,000曲をポケット」にユーザーのメリットに転換して伝えました。
コグナビを語るときに競争力のある事業コンセプトで語られがちですが、ユーザーにどのようにコグナビを認識してほしいのかという「サービスコンセプト」の議論が曖昧になっているように見受けられます。
ユーザーに以下ような内容をそのまま伝えることが最適なのかは検討が必要になります。
- 大学との独占的なネットワーク
- 部門単位での採用ニーズ(人数・必要スキル)の把握
- マクロな人材不足という時代背景